導入店様の声

Customer's voice

NISSEI商品導入店のご紹介Introduction Case

shikoku meguru(シコクメグル)

地元食材を生かしたソフトクリームで
四国4県の「食」を発信。

Interview

四国の食材を使ったソフトクリームを開発した狙いや今後の展望について伺いました。

JR四国ステーション
開発株式会社
事業創造部 担当課長
天川 大輔さん
(あまかわ だいすけ)
JR四国ステーション
開発株式会社
事業創造部 主任
坪田 直己さん
(つぼた なおき)

四国の玄関口・高松に、駅直結の商業施設がオープン

交通アクセスに優れた立地から、四国観光の拠点となっている香川県高松市。ターミナル駅であるJR高松駅のすぐ近くには高松港があり、瀬戸内海の島々へと渡るための「海の玄関口」としても親しまれています。近年、高松駅周辺の大規模開発が進む中、2024年3月にはJR四国ステーション開発株式会社が駅直結の商業施設 「TAKAMATSU ORNE(タカマツ オルネ)」を開業。北館1階には、直営店舗としてフードコート&食品のセレクトショップ 「shikoku meguru(シコクメグル)」がオープンし、人気を集めています。

「TAKAMATSU ORNE」は地上4階建て、売場面積は約6220m²ある。
駅直結の便利な立地。コンコースに4ヶ所の出入口を設置している。

四国を巡るように楽しめるキッチン&マルシェ

四国の「食」にフォーカスし、四国4県の食材や生産者・事業者の魅力を広く発信する「shikoku meguru」。店名には、お遍路さんが四国八十八ヶ所を巡るように、香川県・徳島県・高知県・愛媛県の各地の魅力あふれる「食」を巡ることができるような場所にしたいという思いが込められています。店内は、80席を備えるフードコートスタイルの飲食ゾーン「キッチン」と、四国各地の生産者や事業者のこだわりの商品を集めた物販ゾーン「マルシェ」に分かれています。2つのゾーンは一体となっていて、例えばマルシェで購入したおつまみを、キッチンでお酒と共に味わう、といった楽しみ方もできます。 また、キッチンの一角に設けられた「Challenge Kitchen」には、日替わりでさまざまな事業者が出店しているため、「訪れるたびに新たな出会いがある」と地域の人たちから好評です。

「巡る」の漢字から着想したロゴマークがお出迎え。「巡」の「川」の部分が時計回りに4つ連なり、四国を巡る様子を表している。
30代〜シニア層の女性を中心に人気を集めている「キッチン」。
平日の昼は近隣の会社で働く人たちも多くやって来る。
国内外の観光客や、出張で訪れるビジネスマン、通勤通学で駅を利用する地元の人たちなど、「マルシェ」の客層は幅広い。

目利きが選んだ四国4県の「食」がずらり

マルシェに並ぶ商品は、JR四国ステーション開発の店舗開発メンバーが、実際に四国各地を巡り、探し集めてきたもの。マルシェ担当の坪田さんは、「自分たちが食べて本当においしいと思えるものを選び、現地に足を運んで商談をして、商品を集めてきました。いわゆる定番のおみやげは基本的に置かず、四国に住んでいる人でもまだ食べたことがないような、知る人ぞ知る商品をセレクトしています」と胸を張ります。
「キッチンで扱う食材も、四国各地から仕入れたものです」と語るのは、キッチン担当の天川さん。香川県内の農家から直接仕入れる野菜のほか、香川県さぬき市の養鶏所「かなたまキッチン」の卵、愛媛県西宇和郡で獲れたシラスなど、「一つひとつの食材を厳選している」と笑顔で話します。

瀬戸内レモンの果汁とピールをたっぷり使った、徳島県三好市「パール洋菓子店」のレモンケーキは、売り切れ続出の人気商品。
愛媛県西予市「無茶々園」の柑橘ジュース。温州みかんや伊予柑など豊富な種類が揃う。「二日酔い専用ジュース」(写真左)は「shikoku meguru」が共同開発したオリジナル。
キッチンには、ラーメン、タパス(洋風小皿料理)、カレー&パスタの3店舗がスタンバイ。
元祖・讃岐ラーメンとして知られる香川県三豊市の「はまんど」が出店。
瀬戸内海で獲れる伊吹いりこをふんだんに使用したスープが特徴。
  • スライダー01
  • スライダー02
  • スライダー03
  • スライダー04

サテライト店舗でオリジナルソフトクリームのテスト販売に挑戦

四国の食の魅力を伝えたい。そんな思いから、「shikoku meguru」のオリジナルソフトクリームを作るプロジェクトが始まったのは、開業の約1年前。「ソフトクリームという力強いコンテンツを使って、四国に眠っている食材の魅力を広く発信したいと考えました」と当時からプロジェクトに携わってきた坪田さんは語ります。「TAKAMATSU ORNE」はまだ建設中だったため、まずは別の場所でのテスト販売から始めることに。JR四国グループ各社からの協力もあり、JR徳島駅の駅ビルの空き店舗を利用して、2023年7月に1ヶ月間限定のサテライト店舗を設けて、ソフトクリームを販売しました。オリジナルとして開発したのは、愛媛のみかんと香川のイチゴを使った、2種類のソフトクリーム。

「食材や配合によって、味や食感の微妙な違いがあり、自分たちが表現したい味にたどり着くまでには時間がかかりましたね。何度も何度も試作を重ね、こだわって調整しました」。苦労の甲斐もあって、サテライト店舗でのお客さまの反応は上々。開業に向けて、大きな一歩となりました。

こだわりの配合で完成したミックスをフリーザーでソフトクリームに。
愛媛県産のみかんジュースを使った「伊予の温州みかんソフト」。

何度も試作を重ね、4つのオリジナル商品が完成

徳島で大好評だったみかんソフトは、「shikoku meguru」でも引き続き販売が決定。イチゴも好評でしたが、年間を通して安定した仕入れが難しいため、他の食材に変更することになりました。そこで候補として挙がったのが、高知県産の文旦(ブンタン)と生姜でした。「試作してみると、どちらもすごくおいしかったんです。でも、小さい子どもさんは生姜味だと食べにくいかもしれないし、大人でも生姜が苦手な人もいるだろうと考えて、最終的には誰もが食べやすい文旦に決めました」と天川さん。より多くの人に愛される味を目指して、酸味と甘味のバランスなど、微調整を繰り返して文旦ソフトを完成させました。

さらに、オリジナルソフトクリームだけでなく、四国の食材を使ったオリジナルのサンデーも開発。NISSEIの生乳ソフトに、徳島の鳴門金時、高知の四万十栗のクリームをモンブラン状にトッピングした2種類のサンデーがメニューに加わりました。「サンデーの開発にも苦労しましたね。特に四万十栗には泣かされました(笑)。栗のペーストは、渋皮が付いているものと付いていないもの、裏ごしがされたものとされていないものなど、何種類も試して、悩みに悩んで選びました」と天川さんは振り返ります。「開業日という期限が迫るなか、メニュー開発はもちろん、スタッフのトレーニングや店舗の販促物など、NISSEIさんが親身になってサポートしてくれて、とても心強かったです」。

高知県産の文旦シロップとNISSEIの生乳ソフトをブレンドした「土佐の文旦ソフト」。
 
ソフトクリームの盛り付け技術もNISSEIがしっかりとサポート。
「阿波の鳴門金時サンデー」(手前)、「土佐の四万十栗サンデー」(奥)。

新メニューも開発し、常に生き生きとしたお店づくりを

オリジナルのソフトクリームとサンデーは、お店がオープンするとたちまち人気メニューに。「すごくおいしかった」とその場で感想を伝えてくれる人や、SNSにアップしてくれる人も多いと、天川さんはうれしそうに話します。「食後のお口直しや、コーヒーのお供など、さまざまなシーンでソフトクリームを味わっていただいています。食事でもデザートでも四国の食材を、まさに各地を“巡る”ように楽しんでもらえると良いですね」。この先の展望について尋ねると、「これからも多くの人にこの場を知ってもらって、家族や友人と楽しい時間を過ごしてもらえたら、それが1番ですね。ソフトクリームの新商品開発の構想もありますので、楽しみにしていてください」と天川さん。

坪田さんも「マルシェでも引き続き新しい商品をどんどん発掘して、常に生き生きとした売り場にしていきたいですね。四国は食材の宝庫ですから」と笑顔で話してくれました。四国の食を次々と発信していく「shikoku meguru」から、今後も目が離せません。

COMPANY DATA

shikoku meguru(シコクメグル)
〒766-0011 香川県高松市浜ノ町1-20 TAKAMATSU ORNE 北館1F
TEL 087-823-2014(JR四国ステーション開発株式会社)
URL. https://shikokumeguru.jp/

私がお店づくりをお手伝いしました

日世株式会社 営業部 宮城 護
日世株式会社 営業部

宮城 護

開業の約1年前にご相談を受けてスタートした、オリジナルソフトクリームの開発プロジェクト。開発チームの皆さんに、NISSEIのテストキッチンに何度も足を運んでいただき、試作を重ねるなかで、「四国の魅力をソフトクリームで表現したい」「四国の食を盛り上げていきたい」という強い思いをひしひしと感じました。徳島でのテスト販売の後は、実店舗の開業に向けて、誰もが同じものを同じクオリティで作ることができるように、味の管理やオペレーションの最適化もしっかりと意識しつつ、新たなメニュー開発やレシピの改良を進めていきました。 細部までとことんこだわり、妥協は一切しないというチームの皆さんの姿勢から大いに刺激を受けましたし、一緒に開発に取り組んだ日々は大変ながらもとても楽しく、私にとっても貴重な経験になりました。皆さんの苦労が実を結んで、「shikoku meguru」という店名を体現した、四国を代表するようなソフトクリームを作ることができたのではないかと思います。「shikoku meguru」様がこれからも愛され続けるお店となるように、新しいソフトクリームのメニュー開発など、引き続き全力でサポートしていきたいです。

◎掲載内容は2024年6月取材時のものですので、現在の内容とは異なる場合があります。あらかじめご了承ください。