住所 香川県さぬき市小田2671番地13 さぬきワイン株式会社
TEL 087-895-1133 「さぬきワイナリー」は昭和63年に設立。物産センター店長の瀬戸脇隆史さんに創業当初の話を伺った。「明治時代に岡山から香川県にぶどうが入ってきたのですが、特にこの周辺地区で栽培が盛んになったのです。昭和60年代、さぬき市(旧志度町)でぶどうを使った町おこしをしたいという機運が高まり、町ぐるみの事業としてスタートしたのです」。オープン以来“四国唯一のワイナリー”として注目を浴び、県内はもちろん県外からもたくさんの人が訪れるようになった。「観光バスツアーのコースに入っていますし、お遍路さんもよく立ち寄られます」。創業以来、生産農家との信頼関係とコミュニケーションを大切にして品種改良に努力し、良いぶどうを使った良いワインを作ってきたという。地元香川大学農学部との情報交換も積極的に行っている。そして「さぬきワインソフト」が平成21年10月にスタート。物産センターのリニューアルオープンに際し、「さらに新しい魅力を」と自社のワインとジュースを利用したソフトクリームを手がけることにした。「ソフトは老若男女幅広く親しんでいただける商品ですから。ワインの風味は残っていますが、アルコール成分は飛んでいますから、アルコールが駄目な方にも楽しんでいただけます」。味のブレンドには一番力を注いだ。「美味しさ、風味、見た目など全体のバランスを追求して、試行錯誤の結果完成させました」。こうして誕生したワインソフトの評判は上々。ソフトはワインソフト一品種のみ。「“バニラはないの?”とよく聞かれます。そしてワインソフトを食べていただくと、皆さん“美味しい!”と喜んでくださいます。今では観光バスが到着するとほとんどのお客さまがソフトコーナーに並んでくださいます。どんな忙しいときも、一つ一つ心をこめて作るように心がけています」
住所 香川県仲多度郡琴平町796
TEL 0877-75-0001 ナカノヤ琴平は大正3年創業の老舗。創業当初は現在の地で書店を営んでいた。営業部長の羽藤寛幸さんは創業当時のことをこう語る。「お店の前を通ってお参りに行く参拝者が多くなるにつれて、書籍だけではなくお土産物も置くようにしていったと祖母から聞いています。当時の門前町は旅館が隆盛期で、お土産物店は一段低く見られていた時代だったのですが、旅館の裏方仕事を手伝いながらお土産物店として業績を伸ばしていったようです」。苦労を重ねて徐々に店舗を増やし、現在ではナカノヤ琴平を筆頭に「四国の旬」など全部で9店舗の「中野屋グループ」へと成長している。創業以来貫かれているモットーは“オンリーワン”の精神だという。オンリーワンの商品を作り、オンリーワンのサービスを提供することだ。昭和56年にはお客さまがうどん作りを体験できる「中野うどん学校」を中野社長(義父)が開校。「当初はお客さまにうどんを作らせるとは何事だ!と言われたようです(笑)」。しかし今では大勢の観光客の支持を得て人気の的。まさに“オンリーワン”のサービスだ。お土産物でもここにしかないオリジナル商品が多い。「ここに来て笑顔になっていただけるお店作りを目指しているのです」。ソフトクリームは平成20年からスタート。お客さまに少しでもほっとしたひとときを感じていただきたいという思いからスタートした。ここでも“オンリーワン”を大切にして誕生したのが「嫁入りおいりソフト」だ。地元の花嫁さんがお嫁入りの際に持参する「おいり」をソフトにトッピングするというユニークな発想は、寛幸さん自身が考え出した。発売当初はなかなか売れなかったが、口コミで徐々に売れ出し、評判が評判を呼んでマスコミでも取り上げられ、ゆっくりと火がつき、看板商品へと成長している。「何といってもおめでたいおいりを使ったソフトなので、これを食べて皆さんが幸せになっていただきたいですね」
◎掲載内容は2011年6月取材時のものですので、現在の内容とは異なる場合があります。
あらかじめご了承ください。 |