衛生管理計画の策定

衛生管理計画のポイント

ソフトクリームの衛生管理における
“衛生管理計画のポイント”とは?

小規模な一般飲食店でおこなう『HACCP の考え方を取り入れた衛生管理』の手引書は「一般的衛生管理のポイント」と
「重要管理のポイント」で構成されます。「ソフトクリームの衛生管理」の手引書は、
その中から、特にソフトクリームに関する項目に絞って記載されています。
ソフトクリームはその調理工程から危害分析した結果、重要管理点は設定しません。
以下の一般衛生管理に該当する項目が、ソフトクリームの衛生管理のポイントとなります。

一般飲食店の衛生管理の手引き ソフトクリームの衛生管理の手引き
一般的衛生管理 原材料の受入の確認 原材料の受入の確認
冷蔵庫冷凍庫の温度の確認
交差汚染・二次汚染の防止 交差汚染・二次汚染の防止
器具等の洗浄・消毒・殺菌 器具等の洗浄・消毒・殺菌
トイレの洗浄・消毒
従業員の健康管理、衛生的な作業着の着用
衛生的な手洗いの実施 手洗いの実施
重要管理 第1グループ
冷たいまま提供するメニュー
なし
第2グループ
加熱後温かいまま提供するメニュー
第3グループ
加熱後冷却または冷却後再加熱するメニュー

ソフトクリームの衛生管理のポイント

  1. 01

    ミックス投入時や
    盛付時等における
    二次汚染の防止

  2. 02

    フリーザーの
    洗浄・殺菌

  3. 03

    フリーザー内の
    温度管理

フリーザーを正しく取り扱い、正常に稼働していることが大切です。
正常に稼働していることはソフトクリームの品質、フリーザーの表示やランプ点灯で確認できます。

「いつ」「どのように」
「問題があったとき」で明文化!

次の表では、一般飲食店事業者向けの衛生管理計画の7項目の中から、
ソフトクリームに関する4つの管理項目を抽出しております。
「いつ」「どのように」「問題があったとき」に分け、それぞれ明文化していき、
ソフトクリームに関連した内容が赤字に記されています。

「いつ」「どのように」「問題があったとき」で明文化!
原材料の
受入の確認
いつ 原材料の納入時・その他(フリーザーに原料ミックス投入時
どのように 期限の確認、外観(箱のへこみ、液漏れがないか確認)
問題があったとき
  • 仕入れ先(もしくはメーカー)へ連絡。返品、交換する
  • フリーザー投入時に見つけた場合は、フリーザーへ投入しない
交差汚染・
二次汚染の防止
いつ 作業中
どのように
  • 冷蔵庫内・冷凍庫内・常温品の保管場所を守る
  • ソフトクリーム原料パック開封時、切り口及びハサミにアルコールをふきつける
  • フリーザー製品出口は手やカップ等で触れないようにする
  • フリーザーの原料供給機は操作時は清潔な手でおこなう
  • フリーザーのタンクカバーを開放状態にしない
問題があったとき 食材の状況に応じて使用しない
異物が混入した場合は衛生的に取り除く
器具等の
洗浄・消毒・殺菌
いつ 始業前・使用後・業務終了後・その他(フリーザーは7日毎
どのように
  • 使用の都度、容器・器具類の洗浄、消毒をする
  • 取扱説明書に従いフリーザーの洗浄、殺菌作業をおこなう
  • 取扱説明書に従い、1日の業務終了時及び分解洗浄し使用前、フリーザーの殺菌作業をおこなう
  • 製品出口のアルコール殺菌作業をおこなう
  • 洗浄後、部品に傷や破損、摩耗がないことを確認し正しく組み立てる
問題があったとき 汚れがあった場合、洗浄、必要に応じて殺菌をおこなう
部品に傷や摩耗があった場合は、交換する
手洗いの実施 いつ
  • トイレの後、調理施設に入る前、盛り付けの前、作業内容変更時、生肉や生魚等を扱った後、金銭をさわった後、清掃をおこなった後
  • その他(ソフトクリームを取り扱う前
どのように 衛生的な手洗いをおこないアルコール消毒する
問題があったとき 適宜手洗いをおこなうよう指導する

冷凍、冷蔵保管する原料ミックスやトッピング類がある場合は、他の冷蔵、冷凍食品と一緒に、庫内温度の確認(冷蔵庫 冷凍庫)を追加してください。

いつ、どのように、問題があったときにどうするか。
記載内容に応じた教育を継続的におこなうことが重要です。

次のページでは、衛生管理計画を実施していくための
ソフトフリーザーに関する衛生管理のポイントをご説明します。