NISSEIではソフトクリームに欠かせないコーンを自社で製造しています。コーンにうまく焼き色をつけ、破損がないよう検品して、包装し搬送するまでの一連の工程を自社工場で行うため、さまざまな機械やラインの設計、改良、試作、検証などを行います。
また新規の機械を設置する場合は、メーカーとの仕様の打合せから始まって、機械の据えつけ、試運転など生産立ち上げにいたるまでの全工程にたずさわり、工場の生産をサポートしています。
ソフトクリームを支える土台のコーンは、パリパリした食感が大切です。そのため工場でコーンを焼く際には、微妙な焼き加減が求められます。
私がいる埼玉県東松山の工場では、今年の8月から新しい焼成機を導入して、生産効率をアップさせることになりました。今はそのための準備に追われています。
機械そのものはドイツから輸入しますが、それを日世の仕様に合わせて調整したり、日本のオペレーターに理解できるよう操作マニュアルを作成したり、新しい機械の据えつけに向けての段取りを組むのが私の仕事です。
とくにコーンの形を決める金型は、製品の命ともいえるいちばん大切な部分です。0コンマ何ミリのズレでも、コーンが割れたり、焼き色がつきすぎたりするので、自社設計にこだわり、3次元測定器を使って精密に寸法チェックを行っています。
また焼いたコーンをまとめて、破損がないか検品し、搬送して包装する一連の搬送ラインは自社で設計、取りつけています。
振動や圧力でコーンが割れないよう、さまざまな改良を加えなければならないのですが、その点が難しくもあり、手応えを感じる部分でもあります。
私は中国の大学を卒業しましたが、きれいで静かな環境で機械設備の仕事にたずさわりたくて、日本の企業に就職しました。
日世の工場は、食品を扱っていることもあり、想像以上に衛生的で感動しました。また若い社員にも積極的にチャレンジさせてくれるのも素晴らしい環境だと思います。
私はコーンの搬送ラインの一部分の設計を主担当で受け持っています。その箇所ではコーンの先端が折れる不具合がしばしば生じていたのですが、ラインに柔らかいクッションを装着し、さらにコーンを転がすエアーの力を抑えるなど工夫したところ、不良品を減らすことに成功しました。
自分の設計がしたものが、想定通りうまくいったときは、技術者としてやりがいを感じます。
コーンの製造ラインに関わって感じたのは、幅広い知識が得られることです。機械力学はもちろんのこと、コーンの材料を扱うには材料力学、熱力学やさらには流体力学や食品の知識も必要です。
現在、焼成機に使用されるポンプの内製化を検討中ですが、私が得た幅広い知識を生かして、日世のコーンに適した故障の少ない設備が実用化できたらうれしいですね。
私がいる技術開発部では私が一番キャリアが浅い人間です。わからないことも多く、上司や先輩にアドバイスを求めることもしばしばです。そんなとき感動するのは、みなが仕事の手を止めて親切に教えてくれることです。どんなに忙しくても、きちんと対応してくれるのは日世の社風なのかもしれません。これから技術革新はどんどんスピードアップしていきます。幅広く技術や知識を深めたい方、一緒に改革に取り組めるフレッシュな方は、日世なら思い切り働ける環境があると思います。