ソフトクリームの基礎知識(2)

ソフトクリームのおいしさのひみつ

ソフトクリーム独特のなめらかさと甘さや味のひみつとは?

なめらかさのもと

ご存知のとおり、クリームの主原料となるのは牛乳や乳製品ですが、乳脂肪の含有割合を上げると、口どけが悪くなります。そこで舌ざわりのなめらかさを保つために、さまざまな工夫がなされています。生クリームやバターなどの"乳脂肪分"は、冷やすと固まる性質を持っていますので、脂肪球の大きさを小さくする製法がポイントとなってきます。一般的に脂肪球は均一で、大きさは2ミクロン以下の小さなものが良いといわれています。また、"タンパク質"や"無機質(カルシウム、リン、マグネシウム)"は、ソフトクリームの組織をなめらかにする働きがあります。

空気の含有量、オーバーランとは?

ソフトクリームは液状の原料ミックスがフリーザーのなかで撹拌(かくはん)されながら固められ、出来上がります。この時、一定量の空気が抱き込まれることで、きめ細かでなめらかな舌ざわりのソフトクリームとなります。その空気の含有量をオーバーランといい、通常のソフトクリームは空気の含有量が約40%前後となっています。このオーバーランが高いとふわふわな感じになり、逆に低いとずっしり重くシャリシャリした食感のソフトクリームになります。

甘さのもと

ソフトクリームの甘さのもとは、砂糖、ブドウ糖、果糖、水あめなどで、液状や粉状で使われ、それぞれ甘さが異なります。また、ソフトクリームに甘みを与えることのほか、ソフトクリームのミックスの凍結温度に影響をおよぼし、組織を滑らかにするはたらきがあります。

いろいろな味

ソフトクリームには、代表的なバニラをはじめ、チョコレート、ストロベリー、抹茶など、いろいろな味(フレーバー)がありますね。乳原料の素材の風味を生かしたものもあれば、フルーツフレーバーの場合は、フルーツの果汁やピューレを使っています。また、おいしいソフトクリームにするために、こだわりの原料を使ったり、色や香りを加え、絶妙なバランスにしています。

香料となるバニラビーンズ

ソフトクリームの代表的なフレーバーであるバニラには、レユニオン島産の天然バニラ「モンレニオンバニラ」を使用したものもあります。

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